京都アメリカ大学コンソーシアムに加盟する米国の大学留学生たち19名が、2月3日(日)に、「ソーシャルデザインの現場から学ぶ」プロジェクトの一環として、大阪生野コリアタウンとクロスベイスの事務所を訪問した。
同コンソーシアムは、ハーバード大学やプリンストン大学など米国の14の名門大学が加盟・運営しており、留学拠点は同志社大学にある。この日参加した米国の大学生たちは、さまざまな文化的背景を持ち日本語も堪能。専攻も東アジア史、経済、音楽など多彩。クロスベイスの事務所に集まり、簡単な自己紹介と生野区在住の外国人住民の概要についてレクチャーを受けたあと、来街者が溢れるコリアタウンと周辺のフィールドワークに出かけた。
宋悟・代表理事が、古代の朝鮮半島と大阪の交流史、近代以降の日本の朝鮮植民地支配と大阪との関係、生野コリアタウンの成り立ちと近年の商店街の変化、生野区の抱える社会課題と多文化共生の可能性など、さまざまな観点について歩きながら各ポイントで話をした。
フィールドワーク後には、クロスベイス事務所でフィールドワークに関わる活発な質疑応答が行われた。続いて、金和永・事務局スタッフがクロスベイスの活動内容についてパワーポイントで説明した。
最後に3月23日(土)に予定されているクロスベイスの体験活動DO/COについて意見交換が行われた。当日は同コンソーシアムの協力をえて、米国・コロンビア大学の留学生らとともに、地域の小学生・中学生と一緒になって英語と日本語による遊びとワークショップが行われる。米国の大学生からは、自分が暮らしているまちの様子や自身のバックグラウンドなどについて話しがされる。そのあと、外に出て地域の子どもたちが考えた遊びと留学生たちが考えた遊びを交互に行う予定。
生野区の地域の子どもたちが、英語と日本語が堪能な米国の名門大学の留学生たちと交流する興味深い機会となる。これも一つの多文化・多世代交流の場。人は異質なもの、新しいものに触れると自己認識が深まり、刺激を受け何かに挑戦するエネルギーが生み出されるものだ。子どもたちが、どんな反応を見せるか、留学生たちが、どんな感想を持つか。今から楽しみだ。